大型サイクロンの直撃を受け未曾有(みぞう)の被害を受けたミャンマー(ビルマ)で10日、新しい憲法案の賛否を問う国民投票が始まった。救援作業を優先させるため投票延期を求める声が内外に強かったが、軍事政権は実施に踏み切った。
サイクロンで大きな被害を受けたヤンゴン管区とエヤワディ管区の47地区のみは2週間延期された。
有権者は約3千万人と推定されるが、開票結果の発表時期などは不明。激甚な被災地では救援物資が十分に行き渡っておらず、伝染病のまん延も危ぐされ、24日の投票が円滑に実施されるのかも不明となっている。
欧米から人権侵害、野党弾圧などで指弾を受ける軍政は自らの手法で民政移管を進める方策を発表し、今回の国民投票もその一環。ただ、憲法案では国会議席の25%が軍に割いて影響力の保持を図っているため、政治改革運動指導者アウン・サン・スー・チーさん率いる国民民主連盟(NLD)など野党勢力は反対票を呼び掛けていた。
軍政はサイクロン被害で、外国援助隊の入国を退けているが、人権非難の欧米による選挙監視を嫌っているのが理由との見方もある。


